



01現在の業務内容
ニッポンハムグループの「守り」の役割。あらゆる仕事のベースとなる「システム保守」を担当します。
日本ハムシステムソリューションズ(NHSS)の役割は、ニッポンハムグループ本体の情報システム部が決定したIT方針に沿って、システムの実装や運用をすることです。関連会社は約90社、無数の現場で使われるシステムを私たちがつくり、動かしています。
そのなかでも私は、食肉事業サービス部 食肉運用グループを率いています。NHSS社員、協力会社メンバー様を含め約20名の組織です。
仕事は食肉事業本部と傘下の関連会社合計14社のシステムの運用維持管理。メインのシステムだけで3,500名以上が日々業務で使うシステムを保守しています。システムを扱ううえでは、ディスクが故障し交換するなどのハードウェアメンテナンス、エンドユーザー利用時に意図せぬエラーが起きた際のソフトウェアメンテナンスが必ず発生します。エラーが起こらないか日々監視し、障害が起きればメンバーがすぐに動いて復旧させる。当社グループのIT環境がいつでも安全に稼働するための「守り」の要です。
02NHSSでのキャリアについて
未経験からIT保守のエキスパートに。障害発生時は「15分」が勝負です。
2003年に新卒入社、ITはまったくの未経験でした。配属は大阪本社でニッポンハムグループの商品の注文をデータ処理する「EDIシステム」のセクション。ここで12年間務めました。
EDIは発注や入荷を司る重要なシステムで、仮に朝6時に障害が発生したら6時15分には復旧させないと出荷が止まってしまいます。スピードが求められる仕事に打ちこみながら、物流現場を周りました。入社したらデスクの上で仕事をするだけでなく、ぜひシステムが使われる現場を見てほしいですね。発見が多いですよ。
配属され7年ほど経つと、EDIの知識と経験では誰にも負けない、と思えるようになりました。実質的なチームリーダーとしてマネジメントも担当していた2015年、EDIから加工事業本部のシステム企画担当へと異動の辞令を受けました。12年過ごした大阪から東京への引っ越しです。
ここから私のキャリアが大きく変わっていきます。EDIという限られた範囲だけではなく、加工事業全体のシステム企画に向き合い、2年。2017年に海外部門の支援担当になり、グループの子会社であるNH Foods Australiaに出向し、オーストラリアで3年間過ごしました。2020年に新型コロナのパンデミックが起き、東京支社の食肉事業本部の運用管理担当として帰国。翌年の2021年に運用管理がグループとして独立するにあたって、現在のリーダー職に。大阪でEDIを扱っていた12年間と比べると、この10年は激動ですね(笑)。

03もっとも大きなチャレンジ
ITの現場を飛び出し、オーストラリアへ。
自分の仕事すべてを「ゼロ」から作り上げました
「挑戦は人を成長させる」とよく言いますが、私にとって忘れられないチャレンジはオーストラリアでの3年間の駐在経験です。エンジニアとして海を渡ることになるとは、世界中に拠点を持つニッポンハムグループならではの経験ですね。
きっかけは、あるNHSSの飲み会で役員からオーストラリア勤務の話を聞いたこと。会社の仕事として海外に行けるなら面白い。「私が行きますよ!」とすぐに答えました。その翌週に本当に海外赴任が決まったときは驚きましたが(笑)。NHSSという帰ってくる場所もあるのだから、思いきり自分の力を試そうと思いました。家族も移住を認めてもらい、妻と幼い娘と一緒に渡豪できたことは嬉しかったですね。
新卒時はIT未経験でしたが、今度も現地でビジネスを行う事業会社、しかも海外赴任という未経験ずくめです。6社へのシステムの大型導入案件を担当しました。
この経験で、いままでの私は「守られていた」のだと気づかされましたね。NHSSの仕事は甘い、という意味ではありません。日本ではチームで支え合って、ニッポンハムグループというお客様のために仕事をしていた。組織と仲間に守られていたのです。
オーストラリア現地法人では、任された仕事の責任はすべて自分にあります。もちろん日本の仲間にもよく連絡してアドバイスをもらいましたが、基本はひとりで社員たちとゼロから関係構築し、農場や工場を飛び回り、言語の壁を乗り越えて仕事しなくてはならない。何よりも鍛えられたのは、シンプル・具体的・正確に意志を伝えるコミュニケーション力だったと思います。



04ステップアップのために必要なこと
「当たり前に仕事ができる」その価値を誰よりも大切にし、自分から動くときに人は成長すると思います。
NHSSでシステム保守を担当する私にとっては、ニッポンハムグループの社員の方々が、システムを利用して毎日当たり前に働けることが何よりの成功です。それは言い換えると目立った評価がされにくいということでもあるでしょう。しかし「いつも通り」をつくるのは、極めて重要な価値なのです。
だからこそ、自分の変化は自ら起こせるものだ、とも思います。いままでの私のキャリアを振り返ると、仕事のなかで出会うチャンスに「やりたい」と答えてきた繰り返しです。私の部署のメンバーにも、待っているより飛び込んでいこうと言っています。そのほうが楽しいと思いませんか。
NHSSでステップアップしていく人たちは、みな自分から動いています。障害が発生した時は必要に応じて迅速に判断し、影響を最低限に抑えて、システムのユーザーにもご理解いただく。コミュニケーション力が高いだけでなく、会社に与えられた仕事ではなく、自ら手をあげて取り組んでいるからです。
その先に、目の前の仕事にとどまらない高い視座と、広い視点が得られるのではないでしょうか。私自身もこれから新しい機会をつかみ、また部下にもチャンスを与えられる存在にならなくてはと思います。

05求職者に向けたメッセージ
NHSSで一番シビアな部署から、
あなたに伝えたい「働くこと」の意味。
私の部署はいままで話してきたように、いつ障害が起きるかわからず、業務への影響は大きく、華やかな仕事でもありません。もちろんコンプライアンスを徹底しているため、過度な長時間労働が起きないよう社員は守られています。それでも、NHSSでもっとも厳しい現場のひとつだと言えるはずです。
しかし、この仕事で得られる成長も唯一無二です。シビアであるということは、現実に向き合っているということ。全員が明確な結果に向かって協力し、コスト意識も時間の感覚も研ぎ澄まされる。危機に対処する人間としての強さも鍛えられます。私自身もIT未経験からスタートし、いまの業務を通して成長してきたひとりです。
それぞれ、得意不得意もあると思います。しかし頑張って働くことは気づきを与え、知識と経験が繋がり合って、いつしか自分にしかできない仕事を作り上げます。そして日々の業務の中で、必ず「私はこれがやりたい」と思えるものと出会うでしょう。そのときは迷わず手をあげてください。
